「UI/UXデザインフローを見てみよう」で一覧した各フェーズと要素についてひとつずつまとめていきます。
1-1:企画フェーズ:調査
2.ユーザー調査
ひと言でユーザー調査といってもその種類はたくさんあります。「ユーザーエクスペリエンス調査、どの手法をいつ使うべきか」によると、人は何を「する(行動)」か「言う(態度)」と「なぜ&どうする」か「どの程度」の軸で調査方法を分けることができます。
上の図は、現場ですぐに実践できる範囲の調査方法でマッピングしたものです。
今回は企画フェーズの調査ですので、上記マッピング中の「アンケート」「インタビュー」「コンセプトヒアリング」について焦点を当てたいと思います。(残りの調査方法は開発フェーズと運用フェーズで紹介します。)
注意するポイントは、かける時間と回数です。
何度も言いますが、デザイナーにはじっくり調査できる時間がありません。また、今の日本ではまだまだ立場の低いデザイナーには、会社からたくさんの予算もでません。そこで、今回はサックっと繰り返しできる調査手段を紹介したいと思います。
①アンケート調査
②インタビュー調査
③コンセプトヒアリング調査
①②か①③の順序で行うことをお勧めします。なぜならば、私が紹介する方法は②or③で深くきいていく前に①で方向を絞る必要があると感じているからです。
①アンケート調査(定量)
私が行うアンケート調査の役割は、ユーザーの「なぜそうするのか」「どうしたいか」を深くきいていくまえに、聞く属性を絞るために行います。「UXデザイナーにとっての救世主、ユーザー感情」以降でも述べているように、購買時のユーザーの感情の種類をヒントにしたアンケート調査方法で、聞く属性を絞ります。たとえば、アンケートで「注目される存在でありたい」という項目が高い結果がでれば、「なぜ注目される存在でありたいとおもうのか」「どう注目されたいのか」をスムーズに聞けます。それも、見当違いの無駄な質問もせずにできます。
②インタビュー調査(定性)
①で聞く属性を絞れたら、あとはそこにピンポイントで深く深く聞いていきましょう。ユーザーにもっとも関心のある属性なので、答える側も答えやすく、聞く側もいつもより説明いらずに聞けるはずです。
③コンセプトヒアリング(定性)
この段階でもし、自らのアイディアやビジュアル化したものがあれば、コンセプトの理解や評価を調査してみるのも手です。
②③は直接ユーザーを自社に呼んだり、調査会社の部屋で聞いていくと思います。したがって、②③をいきなり行うことはとても非効率です。かける時間と回数を意識する上で①非常に重要なポイントになります。
①を行う上で、簡単にアンケートフォームを作れるサービスを紹介します。アンケート回収はさすがに無料というわけにはいきませんが、もし自社に顧客リストがすでにあるならば、無料でフォームが作れるサービスはありたいですね。
自分で回収できるならコレ。
アンケート自体は条件付きで無料で作成できます。追加オプションですが、アンケート回収までやってくれるので便利です。
2つともUIは使いやすいので、簡単に作れます。まずは、社内アンケートからやってみましょう。
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◼︎1:企画フェーズ
・「1.調査」 :1.市場調査/2.ユーザー調査
・「2.ユーザー像可視化」:1.ステークホルダーマップ/2.エンパシーマップ/3.ペルソナ
・「3.利用シーン可視化」:1.カスタマージャーニーマップ/2.ストーリーボード/3.キービジュアル
・「4.仕様・戦略検討」 :1.UIフロー/2.ユーザー要件の機能要件化
◼︎2:開発フェーズ
・「1.ビジュアル検討」:1.UI検討
・「2.実装支援」 :1.UI精緻化/2.指示書/3.パーツ化
・「3.実装・制作」 :1.フロントエンド実装/2.UIショット/3.ユザービリティテスト
・「4.制作・販促」 :1.カタログ/2.サービスサイト/3.専用LP
◼︎3:運用フェーズ
・「1.調査・営業」:1.ユーザー調査/2.ユーザーテスト
・「2.戦略検討」 :1.機能要件改善/2.新機能検討